シリカゲルについて②シリカゲルの種類

今回はシリカゲルの種類についての記事です。
シリカゲルの基本的な説明は前回ご紹介していますのでこちらからご確認ください!

シリカゲルは細分化すると用途によってたくさんの種類があるため、今回は乾燥剤として使用されるメジャーな2種類のシリカゲルについてお話します。

その2種類はA型とB型と呼ばれ区別されています。早速各型の特徴を見ていきましょう!


シリカゲルA型の特徴

A型シリカゲルはB型よりも細孔容積と細孔の直径(孔の大きさ)が小さく、表面積が大きいです。
その表面積はなんとたった1gで650㎡にもなります。これはテニスコート約2.5面分に相当します。
この広い表面積を活かして空気中の水分を吸着しています。
A型は低湿度の時に高い除湿力を発揮します。


シリカゲルB型の特徴

B型シリカゲルはA型に比べ、細孔容積と細孔直径(孔の大きさ)が大きく、表面積が小さいです。
(それでも1gあたりの表面積は450㎡でテニスコート約1.7面分です。)
B型は高湿度の時に高い除湿力を発揮するのが特徴です。
また、A形にはない特徴として、再生能力があります。湿気を吸った状態で周囲の湿度が下がると徐々に水分を放出するという能力です。単なる除湿ではなく、調湿と言えますね!


各シリカゲルの吸湿能力比較

シリカゲルA型とB型の相対湿度における吸湿率(吸える水分量)の比較グラフ(25℃のとき)です。
A型は低湿度の時に、B型は高湿度の時に高い除湿力を発揮することがわかりますね!

シリカゲルA型とB型の吸湿率グラフ

A型とB型の使用用途

お菓子の容器のように高湿度になることが考えにくく、低湿度を維持したいときにA型が使用されます。
住環境など、高湿度になる可能性があり、繰り返し使用が望まれるところにはB型が使用されることが多いです。弊社のシリテックファイバーにはB型を使用しています!


まとめ

A型・・・お菓子の乾燥剤としてよく使用され、低湿度域で高い除湿力を発揮する。再生能力はない。
B型・・・高湿度域で高い除湿力を発揮し、周囲の湿度が下がると湿気を放出する能力がある。


実はA型とB型で水分を吸着する原理も少し違っています。
次回の記事ではもう少し詳しくその違いを解説したいと思います!